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【僕の実体験】百貨店からの転職に「転職エージェント」は不要?知人の紹介とハローワークで成功した話

物流会社のオフィスでパソコンに向かい、穏やかな表情で仕事をする40代後半の男性。百貨店からの転職に成功し、物流部での経験を活かして活躍している様子。「百貨店からの転職」体験談記事のアイキャッチ画像。「おおがた式リストラ対策研究所」
会社の看板を手放した先に、本当の日常と、穏やかな未来が待っていた。

【本物は、ダイジェスト版に負けない】

「百貨店からの転職って、本当にうまくいくんだろうか…」
「長年勤めたけど、この経験は他の業界で通用するのかな…」

こんな、言葉にならない不安を抱えながら、この記事にたどり着いたのかもしれませんね。

よく分かります。
かつての僕も、全く同じでした。
15年以上勤めた百貨店で、下がる給料と会社の将来に怯え、先輩からは「お前の経験は潰しが効かない」とまで言われた人間です。

でも、断言します。その不安は、やがて希望に変わります。

この記事では、そんな僕がどうやって「百貨店の経験」を最強の武器に変え、畑違いの業界への転職を成功させてきたのか。
給料は下がっても「心の平穏」と「家族との時間」という最高の報酬を手に入れた、その全ての道のりを、包み隠さずお話しします。

これは、どこにでもある転職ノウハウの記事ではありません。
僕自身の失敗と成功、そして後悔しない人生を選ぶために考え抜いた、一人の元・百貨店員から、あなたへの手紙です。

きっと、あなたの未来を照らすヒントが見つかるはずです。

【この記事でわかること】
✅15年以上勤めた元百貨店員が転職を決意した、リアルな理由
✅「潰しが効かない」は嘘。転職市場で武器になる百貨店の意外なスキル
✅転職エージェントを使わずに成功した、筆者自身のリアルな転職活動
✅年収ダウンと引き換えに手に入れた「心の平穏」という働き方
✅30代・40代・50代でも通用する、後悔しないためのキャリアの考え方

※本ページにはプロモーションが含まれています。
目次

1. 「会社の奴隷で人生を終えるのか?」15年勤めた僕が、年収ダウンを機に転職を決意した日

百貨店からの転職を決意するきっかけとなった、給与明細を見て愕然とする40代男性のイラスト
たった一枚の給与明細が、僕の15年間のプライドを、いとも簡単に否定しました。

この記事を読んでいるあなたも、かつての僕と同じように「このままでいいのか?」と悩んでいるのかもしれません。
大好きだったはずの百貨店が、いつしか僕の人生を縛る鎖に変わっていった日々のこと。
僕が、自分の人生を取り戻すために「転職」という大きな一歩を踏み出すまでの、正直な気持ちを全てお話しします。

1-1. 好きだったはずの職場。会社の買収で感じた「ここはもう、僕の居場所じゃない」

子供の頃、家族で出かける百貨店は、僕にとって夢のような場所でした。
キラキラしたショーウィンドウ、屋上のヒーローショー。
そんな「幸せ」を作る仕事がしたくて、僕は新卒で地元の百貨店に入社しました。

子供服売り場、外商、販売促進、物流…様々な部署を経験し、仕事は確かに楽しかった。
しかし、ある日を境に、会社の空気が少しずつ変わっていきます。

会社の買収です。

長年親しんだ百貨店の名前が消え、新しい資本のもと、人事評価や働き方のルールが次々と変わっていきました。
これまで大切にしてきたお客様への想いや、現場のアイデアよりも、本社の顔色や数字が優先される日々。

「何か違う…」

その違和感は、日に日に大きくなり、「ここはもう、僕が夢見た場所じゃないのかもしれない」という寂しさに変わっていったのです。

1-2. じわじわと下がる給与明細の数字。これが僕の市場価値なのか?

会社の体制が変わって、最も現実的に僕を打ちのめしたのは、毎月手渡される一枚の紙でした。

給与明細です。

新しい評価制度のもと、僕の給料は、あからさまに下がっていきました。
決して大きな額ではありません。
でも、毎月、確実に、じわじわと。

その数字を見るたびに、胸が締め付けられました。
「僕の15年間の経験は、この程度の価値しかないのか?」
「家族を養い、子供を育てていく未来は、この会社にあるんだろうか?」

会社の都合で一方的に決められる評価。
それに伴って減っていく収入。
それは、僕の市場価値が「ゼロ」だと宣告されているような、耐え難い屈辱でした。

1-3. 「百貨店の経歴は通用しない」―先輩の言葉と、僕の胸に灯った小さな火

将来への不安が頂点に達したある日、僕は意を決して先輩に相談してみました。
しかし、返ってきたのは、僕の心をへし折るような言葉でした。

「百貨店しか知らない人間は、外の世界で通用しないよ」

頭が真っ白になりました。
先輩の返事に、言葉も出ませんでした。

でも、その夜。
布団の中で冷静に考えたとき、僕の胸の中に、反骨の小さな火が灯ったのを感じたんです。

「本当に、そうだろうか?」
「僕の15年間は、本当に無価値だったのか?」

先輩の言葉は、僕の背中を押すどころか、屋上から突き落とすようなものでした。
でも、その衝撃があったからこそ、僕は決意できたんです。

「通用するかどうか、この手で確かめてやろう」と。

これが、僕の長く、そして初めての転職活動の始まりでした。

2. 【衝撃】百貨店の経験は“最強の武器”だった。敬語から包装技術まで、僕の人生を支える全スキル

百貨店の子供服売り場で、母親と子供に笑顔で商品について説明する30代の男性販売員のイラスト
百貨店で培われた、お客様一人ひとりに寄り添う丁寧な接客スキル。

「百貨店のスキルは潰しが効かない」
そう思っていませんか?
実は、僕もそう思い込んでいました。
しかし、転職して初めて、僕たちが現場で叩き込まれた経験こそ、どんな業界でも通用する「最強の武器」であることに気づいたのです。

2-1. ビジネスの基本は全て百貨店で学んだ。今も役立つ敬語・計数管理・PCスキル

「百貨店の仕事は潰しが効かない」と、かつての先輩は言いました。
しかし、それは大きな間違いです。

断言しますが、僕の社会人としての「ビジネスの基礎」は、全て百貨店で叩き込まれました。

まず、言葉遣い。
入社直後に徹底的に教育される「お客様をもてなすための正しく美しい敬語」は、その後の僕の人生であらゆる場面で信頼の土台となってくれました。

次に、数字の管理。
原価計算損益計算といった計数管理の基本を現場で学んだからこそ、どの業界に行ってもビジネスの全体像を掴むことができました。

そして、数字の管理と密接に関わっているのがPCスキル。
各種報告書はエクセルやワードで作成し、関係部署と共有しなくてはなりません。
僕は百貨店でPCスキルも深く学んだのです。

さらに、文章力。
「表記の件…」で始まる、あの独特のビジネス文書の書き方です。
基本的な国語力や語彙力がなければ書けません。
これも、僕の強力な武器の一つです。

ここで紹介したのは「百貨店だけで使えるスキル」ではありません。
どこへ行っても通用する「ビジネスパーソンの戦闘服」そのものなのです。

2-2.【神技】美しい「のし書き」と、プロを唸らせた「包装術」―百貨店の『贈る心』が生んだ僕の武器

百貨店の売り場でお客様のギフトを丁寧に包装する若い男性社員。転職後も役立った包装技術。
百貨店時代、お客様の笑顔のために心を込めて行ったギフト包装。この時に培った丁寧な仕事が、転職後も私の大きな武器となりました。

百貨店で得られるものは、ビジネスの基礎体力だけではありません。
僕の人生を、今も豊かにしてくれている「一生モノの専門技術」の話をさせてください。

実は、僕は高校・大学と書道を習っていました。
好きで続けていた、ただの趣味。
それが、社会に出てから、僕だけの「武器」に変わったのです。

百貨店の進物売り場では、お客様の熨斗(のし)の表書きを代筆する役として、本当に重宝されました。
そのスキルは、転職先の食品会社でも同様に高く評価されたのです。

そして、今でも。
自宅で家族に、職場で同僚に、「祝儀袋を書いてほしい」と頼まれ、さっと書いてあげると、とても喜ばれます。

そして、この「書ける」というスキルが、もう一つの技術と融合し、僕のキャリアの中で、最高の形で輝いた瞬間がありました。
それは、化粧品製造販売会社に転職した時のことです。

ある日、会社がお客様の「結婚式の引き出物」という、非常に重要な注文を受注しました。
しかし、社内には、その大役を任せられる「進物包装」の専門家が一人もいなかったのです。

その時、僕に白羽の矢が立ちました。
百貨店での経験を買われ、僕が包装業務全体の「責任者」として、全ての工程を指揮することになったのです。

商品をただ箱に詰めるのではありません。
緩衝材をどう配置すれば、最も美しく、そして安全か。
どの角度で、どう折り込めば、包装紙の輝きが最大限になるか。
寸分の狂いもなく、全ての箱に、完璧なのしをかける。

僕の頭の中には、百貨店で叩き込まれた「贈る心」の哲学と、そのための無数の技術が、全てインプットされていました。

後日、納品担当者から、こんな話を聞きました。
引き出物を受け取った式場(ホテル)の担当者の方が、そのあまりにも美しく、そして全ての箱が寸分違わぬ完璧な仕上がりに、声も出ないほど驚いていた、と。

ただ「字が上手い」だけでも、「包装が巧み」なだけでも、プロを唸らせることはできません。
どの熨斗を選び、どんな言葉を書くべきかという「知識(作法)」
そして、それを寸分違わず形にする「技術(書道と包装)」

この二つが合わさって初めて生まれる「信頼」と「感動」。
その全てを、僕は百貨店で学びました。
それは、僕の人生を支え続ける、最高の財産です。

2-3. プライベートでも大活躍。妻に頼られ、孫にも喜ばれる僕の「特殊能力」

百貨店勤務で得たスキルを活かし、孫のために楽しそうに子供服を選ぶ50代男性のイラスト
仕事の経験が、キャリアだけでなく、家族との大切な時間をも彩ってくれる。

そして、僕が百貨店で得たスキルの中で、今、最も僕の人生を豊かにしてくれている「特殊能力」の話をさせてください。

それは、最初に配属された子供服売り場で身につけた「子供の年齢別の最適な洋服サイズを、一目で見抜く力」です。
たとえば「100cmサイズの服は3歳前後用」のように、cm刻みで販売されている子供服のサイズを、今もしっかり覚えています。

自分の子供が生まれた時、僕は妻に相談することなく、ひとりで子供服を選んで買えました。
そして今、孫が生まれ、妻や娘にサイズを相談せずに子供服を僕が選んでプレゼントできる。
サイズぴったりの服をプレゼントした時の、孫の嬉しそうな顔。
これ以上の幸せがあるでしょうか。

仕事の経験が、キャリアだけでなく、家族との大切な時間をも彩ってくれる。
百貨店での経験は、そんな温かい未来にもつながっている。
僕は、自分の人生をもってそう断言できます。

3. 僕が30代で初めて転職した全記録「コンビニ出向経験」が次の企業面接で刺さった話

いざ転職を決意しても、何から手をつければいいのか分からず、誰もが不安になるものです。
僕が実際にどう行動し、畑違いに見える「コンビニ出向経験」をどうアピールして内定を勝ち取ったのか。
ここでは、そのリアルな道のりを、包み隠さず全てお見せします。

3-1. まず何から始める?僕が最初に登録したサービスと、やらなくて後悔したこと

「よし、転職するぞ!」と決意したものの、次の一歩が分からない。
15年間、会社という名のレールの上を歩いてきた僕にとって、転職活動は未知の世界でした。

僕が退職届を出したその足で向かったのは、きらびやかな転職エージェントのオフィスではありません。
地元のハローワークです。

世の中の転職記事は「まずエージェントに登録を」と書かれていることが多いですが、僕は利用しませんでした。
結果として、僕の最初の再就職は「知人の紹介」で決まりました。

今思えば、これが僕にとって最善の道でした。
しかし、一つだけ後悔していることがあります。
それは、在職中にもっと「外の世界の人と話しておく」ことをしなかったこと。

もしあなたが今、転職を考えているなら…まずは社外の友人に「最近どう?」と声をかけてみてください。
思わぬところに、あなたの未来につながる縁が転がっているかもしれません。

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3-2. 「なぜコンビニへ?」面接官の質問を逆手に取った、僕だけの自己PR術

百貨店からコンビニに出向した30代の男性スーパーバイザーが、店長に商品の陳列指導をしているイラスト
一見、畑違いに見えるこの経験こそが、僕だけの「最強の武器」になりました。

僕の経歴には、少し変わった点があります。
百貨店から4年間、コンビニのフランチャイズ本部へ出向し「スーパーバイザー」を経験していたことです。
スーパーバイザーとは、店舗に売上を伸ばすための指導をする「店舗のアドバイザー」です。

面接では、必ずこの点を質問されました。
「なぜ百貨店からコンビニへ?」と。

一見、畑違いに見えるこの経験こそ、僕だけの「最強の武器」でした。
僕はこう答えたのです。

「百貨店では、高価格帯の商品を『特別な日』に買ってくださるお客様を。
コンビニでは、日常品を『毎日』買ってくださるお客様と店舗、店長を見てきました。
僕は、日本の消費の『少し特別な日の買い物』と『いつもの買い物』、その両方の最前線を知っています。
だからこそ、どんなお客様にでも、その商品の価値を的確に届けることができるのです」と。

この経験は、僕に「多様な視点」と「適応力」があることの、何よりの証明になりました。あなたにも、他の人にはないユニークな経験が必ずあるはずです。
それは、転職市場で輝く「一点モノの価値」になります。

3-3. 退職を伝える恐怖。「転職で一番しんどい時期」を乗り越えた、たった一つの考え方

転職活動の中で、何が一番つらいかと聞かれれば、僕は迷わずこう答えます。

お世話になった会社に、退職の意思を伝える瞬間です。

裏切り者だと思われないか。
引き止められたらどうしよう。
あの重苦しい空気は、今でも忘れられません。
まさに「転職で一番しんどい時期」でした。

僕がその恐怖を乗り越えられたのは、たった一つの考え方を自分に言い聞かせたからです。

それは「会社への忠誠心」と「自分の人生への誠実さ」は、全く別のものだ、ということ。

会社に恩返しをすることは大切です。
しかし、自分の人生、そして家族の未来に対して誠実であることの方が、もっと大切です。

これは、逃げでも裏切りでもない。
自分の人生のハンドルを、自分の手に取り戻すための、誠実な一歩なのだと。
そう思うことで、僕は前を向けたのです。

4. 給料は下がった。でも、転職先で重宝された理由…百貨店の“暗黙のルール”を知る強み

百貨店から転職した40代男性が、百貨店の物産催事で自信に満ちた笑顔で接客販売しているイラスト
百貨店の「裏側」を知り尽くした経験が、僕を新しい職場で「即戦力」にしてくれました。

転職すれば、必ずしも給料が上がるわけではありません。
正直に言うと、僕も最初は下がりました。
しかし、それ以上に価値があったのは、僕が詳しく知っている「百貨店の暗黙のルール」「百貨店の裏側」が、新しい職場で即戦力として認められたことです。

4-1. 「ここは、こうした方がいいですよ」催事出店で僕が即戦力になれたワケ

僕が転職した食品製造販売会社での最初の大きな仕事は、全国の百貨店で開催される物産展などの「催事」への出店でした。

従来の方法で催事出店の準備をしていた同僚や先輩たちに、僕はこう言いました。

「プライスカードは、この書き方の方がいいですよ。あと、出店する売り場の陳列方法にも、改善の余地があります。」

百貨店の裏側を知り尽くした僕にとって、それらは「当たり前」の知識でした。
商品の陳列方法、お客様への声のかけ方、レジの締め方、そして何より、その百貨店独自の「暗黙のルール」。

どこまでが許されて、どこからがNGか。
この「勘所」を知っていたことで、僕は入社すぐからトラブルなく百貨店の物産催事をうまく運営し、大きな売上を上げることができたのです。

「百貨店の経験」は、転職先で即戦力として輝くための、最高のパスポートでした。

百貨店から転職した40代男性が、催事の現場で手書きPOPを真剣な表情で書いているイラスト
他の業者が百貨店の担当者を待つ中、僕だけが、その場で武器を作り出せた瞬間です。

【僕だけの武器】現場で勝敗を分けた「手書きPOP術」
百貨店の催事場は、いわば「戦場」です。
準備していたPOPだけでは、お客様の心を動かせない瞬間が、必ずやってきます。

そんな時、他の出店業者の多くは、百貨店の担当者にPOP作成をお願いし、その完成を待つしかありません。
しかし、僕は違いました。

その場でマジックペンを握り、百貨店時代に叩き込まれた技術で、お客様の足を止めるPOPを、即座に書き上げたのです。

この「現場即応能力」「スピード感」こそが、売上のチャンスを逃さない、僕だけの強みでした。
本社でパソコンがなければ何も作れない、という状態では、この戦いには勝てなかったでしょう。

4-2. 高速道路のSAPAへ飛び込み営業。百貨店で培った「度胸」が販路を切り拓いた

催事での成功に自信をつけた僕は、次に「営業部長」として、新しい販路の開拓に乗り出しました。
狙いを定めたのは、高速道路のサービスエリア・パーキングエリア(SAPA)です。

アポも何もなく、会社の商品(地域の名産品)を車に積んで、片っ端からSAPAの店舗に飛び込みました。
「うちの商品を置いてください!」と。

無謀に見えるかもしれません。
しかし、僕には不思議と恐怖はありませんでした。

なぜなら、百貨店時代、毎日が真剣勝負だったからです。
手強いお客様との交渉、厳しい売上ノルマ、予期せぬクレーム対応。
あの緊張感に比べれば、飛び込み営業など、なんてことはない。

百貨店で培われた「度胸」が、僕の心を強くしていました。
結果、多くのSAPAで取引が決まり、会社の売上は大きく伸びたのです。

4-3. 年収は下がった。でも手に入れたのは「心の平穏」と「家族と過ごす週末」

正直に告白します。
転職してすぐ、僕の年収は百貨店時代よりも下がりました。

しかし、僕が失ったもの以上に、手に入れたものの方が、はるかに大きかったのです。

それは「心の平穏」でした。

会社の業績や評価に怯えることなく、自分の仕事に集中できる日々。
売上目標に追われる悪夢で、夜中に飛び起きることもなくなりました。

そして何より、カレンダー通りにやってくる「家族と過ごす週末」です。

子供の学校行事に参加し、家族みんなで食卓を囲む。
百貨店時代には、当たり前ではなかったその日常が、僕にとっては最高の報酬でした。

お金は大切です。
でも、人生の豊かさは、給与明細の数字だけでは測れない。
僕は、転職を通じてそのことを心から実感したのです。

5. 【実録】転職はゴールじゃない。コロナ解雇も経験した僕が、それでも路頭に迷わなかったワケ

多くの人が「転職=ゴール」だと考えがちですが、長い人生、何が起こるか分かりません。
僕自身、コロナ禍で突然の解雇も経験しました。
それでも僕が路頭に迷わなかったのは、全ての土台に、決して揺らぐことのない「百貨店のDNA」があったからです。

5-1. 食品、農業法人、化粧品…「百貨店のDNA」はどんな異業種でも通用する

最初の転職が成功し、僕は自信をつけました。
その後、ご縁があって農業生産法人や化粧品を製造販売する会社でも働く機会を得ました。

食品、農業、化粧品。
一見すると、全くバラバラの業界に見えますよね。

しかし、どの職場でも、僕の中に深く刻み込まれた「百貨店のDNA」が、驚くほど役に立ったのです。

お客様が何を求めているのかを察する力。
商品の価値をどう伝えれば心に響くのかを考える力。
そして、品質に対する厳しい目。
これらは全て、百貨店で培ったものでした。

この経験から、僕は確信しました。
百貨店で得られるスキルは、特定の業界でしか通用しない専門知識ではない。
あらゆるビジネスの根幹にある「お客様を想う心」そのものなのだと。

5-2. 突然のコロナ解雇。それでも僕が絶望しなかったのは「あの経験」があったから

順調にキャリアを歩んでいるように見えた僕に、予期せぬ事態が訪れます。

コロナ禍による、突然の会社都合退職でした。

世の中全体が先行き不透明な中での、まさかの解雇。
普通なら、絶望の淵に立たされてもおかしくありません。

しかし、不思議と僕の心は折れませんでした。
なぜなら、僕には「あの経験」があったからです。

それは、15年勤めた百貨店を、自らの意思で辞めると決意した、あの日の経験です。
安定を捨て、自分の足で未来を探すと決めた、あの時の恐怖と、それを乗り越えた小さな自信。

一度、自分の人生のハンドルを握った経験があったからこそ「大丈夫、また道は見つかる」と、冷静に前を向くことができたのです。

5-3. 40代、50代の転職。大手物流企業で活きた「意外なスキル」とは

百貨店の物流部での経験を活かし、大手物流企業の窓口で働く50代男性のイラスト
かつて地味に思えた物流部での経験が、今の僕を支える「意外なスキル」になりました。

そして現在、コロナ禍をへて再就職に成功し、僕は大手物流企業の窓口で働いています。
50代後半になってからの、新しい挑戦です。

「今さら新しい業界で、自分に何ができるだろう?」

そんな不安がなかったわけではありません。しかし、ここでも僕を助けてくれたのは、百貨店時代の「意外なスキル」でした。

僕が百貨店で最後に在籍していた部署。
それは、5年間勤務した「物流部」でした。

物流の仕組み、伝票の流れ、現場の動き、配送問い合わせへの対応術。
当時は地味に思えたその知識が、今の職場で面白いように活きています。
初日から業務の流れを理解し、戸惑うことなく、即戦力として働くことができたのです。

キャリアとは、本当に面白いものです。
いつ、どこで、どの経験が花開くか分からない。
だからこそ、どんな経験も無駄にはならない。
僕は、心からそう信じています。

5-4. 【実話】「どうりで…」「いい人に来てもらった」上司も唸る、僕が即戦力になれたワケ

新しい職場、大手物流企業の窓口。
50代後半の新人として、僕は静かに業務を始めました。
しかし、周囲の予想とは、少し違う事態が起こります。

お客様から荷物の配送状況について問い合わせがあった時のこと。
まだ研修もままならない僕が、当たり前のように専用システムを使いこなし、即座に状況を回答したのです。
百貨店の物流部で、来る日も来る日も荷物を追いかけていた僕にとって、それは呼吸をするのと同じくらい、自然なことでした。

そして、電話応対。
長年、百貨店でお客様と向き合ってきた僕の言葉遣いや対応に、直属の上司は驚いたようでした。
「接客が、すごく丁寧だね」と。
僕が「前職は、百貨店です」と答えると、上司は深く頷き、こう言ったのです。

「どうりで…」と。

それ以来、上司が僕の仕事を細かくチェックしに来ることは、ほとんどなくなりました。
別の部署の上司からは、入社してすぐに「本当に、いい人に来てもらったよ」と、嬉しい言葉をかけてもらえました。

ええ、正直に言うと、本当に、教わることは、ほとんどありませんでした。
僕の体には、30年以上の仕事で培った「百貨店のDNA」が、染み付いていたのですから。

6. 未来に迷うあなたへ。会社の看板より「自分の強み」を持て!

ここまで、僕の長い道のりにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
最後に、未来への一歩をためらっているあなたへ、僕が伝えたいことはたった一つです。
会社の名刺が役に立たなくなっても、自分の頭と腕で得た経験は、あなたとあなたの愛する人を一生支え続けます。

6-1. 「転職 やめたほうがいい人」の特徴は、今の会社に不満がない人だけ

転職に関する記事を読むと「転職すべきでない人の特徴」としてさまざまなことが挙げられています。
しかし、僕の考えはもっとシンプルです。

転職をやめたほうがいい人。
それはたった一種類「今の会社や仕事に、心から満足している人」だけです。

もし、あなたの心に少しでも「このままでいいのだろうか?」という迷いや不満があるのなら…
それは、あなたが不誠実なのでも、我慢が足りないのでもありません。

むしろ逆です。
自分の人生に対して、あなたが誰よりも誠実である証拠なのです。
その小さな心の声を、どうか無視しないでください。
それは、あなたの人生がもっと豊かになるための、大切なサインなのですから。

6-2. 会社の評価はいつか変わる。でも、自分の経験から得た価値は変わらない

僕の給料は、会社の都合で一方的に下がりました。
会社という組織の中での僕の「評価」が変わった瞬間でした。

しかし、僕自身の「価値」は、1ミリも変わっていませんでした。

食品、農業、化粧品、そして物流。
全く違う業界で僕が活躍できたのは、僕の中に、会社が評価する以前の「揺るぎない価値」があったからです。
それは、15年間の百貨店勤務で得た、誰にも奪うことのできない経験そのものでした。

会社からの評価は「経営方針や上司の考え方一つで、明日にも変わるかもしれない」とても曖昧なものです。

でも、あなたがお客様と向き合い、汗を流して得た経験の価値は、決して変わりません。
それこそが、あなたが生涯頼ることのできる、本当の財産なのです。

6-3. さあ、次はあなたの番!僕が考える、最初の一歩を踏み出すためのアクションプラン

百貨店の販売員から在宅ワークの事務職へ転職した30代女性の、Before/Afterイラスト
私の娘が「転職エージェント」という武器を手に、理想の働き方を実現した物語。

ここまで、僕の長い道のりにお付き合いいただき、ありがとうございました。

最後に、僕の30代の娘の話をさせてください。
彼女もかつて関東の有名百貨店の販売員でしたが、あるとき転職を決意しました。
彼女が選んだ道は、僕のような「知人の縁」ではなく「転職エージェント」というプロの伴走者でした。
結果、彼女は誰もが知る大手企業の事務職へと見事にキャリアチェンジ。
子供との時間を大切にしながら、今では在宅中心の理想的な働き方を手に入れています。

道は一つではありません。
大切なのは、あなたに合った方法で、最初の一歩を踏み出すことです。

僕が考える、今日からできるアクションプランは3つです。

  1. 社外の友人に「最近どう?」と連絡してみる。(僕のように、思わぬ縁が見つかるかも)
  2. この記事で紹介した「一生モノのスキル」を、自分の言葉で紙に書き出してみる。(自信が湧いてきます)
  3. 娘のように「専門家(転職エージェント)の視点」を借りて、自分の市場価値を客観的に見てみる。

どれか一つで構いません。
あなたの心が一番軽くなる方法から、試してみてください。
あなたのその小さな一歩が、未来を大きく変える力になることを、僕は知っています。

.
僕の道、娘の道、どちらが正解というわけではありません。
もしあなたが、娘のように「プロの力」を借りて、効率的に、そして納得のいく形で次の一歩を踏み出したいと考えるなら、パートナー選びは極めて重要です。

とくに、百貨店で培ったあなたの「質の高いサービス」「お客様を想う心」は、それ相応の敬意を持って評価されるべきです。

あなたのその価値を正しく理解し、安売りすることなく、本当にあなたを必要としている企業へと繋いでくれる。
そんなハイクラスなサポートこそ、元・百貨店員のあなたが選ぶべき道しるべなのかもしれません。
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よくある質問(FAQ)

最後に、この記事を読んでくださった方々から、よく寄せられるであろう質問にお答えします。
僕自身の経験と、娘の話も交えながら、正直にお話ししますね。
あなたの最後の不安が、ここで少しでも軽くなれば嬉しいです。

Q. 百貨店での経験しかないのですが、本当にほかの業界で通用するのでしょうか?

A. はい、間違いなく通用します。
むしろ、あなたが思っている以上に「強力な武器」になります。

私自身、転職先の食品会社で、百貨店特有の催事ルールやお客様対応の「勘所」を知っていたことで、すぐに「いなくてはならない存在」として重宝されました。

大切なのは「百貨店で何をしていたか」ではなく「その経験から何を得て、どう活かせるか」を自分の言葉で語れることです。
この記事で紹介した「敬語」や「計数管理」はもちろん、「お客様の隠れたニーズを察する力」などは、どんな業界でも高く評価されます。

Q. 転職すると、やはり給料は下がりますか?

A. 正直に言うと、一時的に下がる可能性はあります。
私も最初の転職では、年収が下がりました。

しかし、私がそれ以上に手に入れたのは「会社の業績に怯えない、心の平穏」「家族と過ごす週末」でした。
お金には代えがたい価値が、そこにはありました。

また、長い目で見れば、給与はあなたの活躍次第で十分に上がります。
百貨店で培ったスキルを活かして新しい職場で成果を出せば、年収が前職を上回ることも決して珍しくありません。

Q. 30代・40代からの転職は、正直厳しいですか?

A. 全く厳しくありません。
断言します。

私自身が30代、40代、そして50代で転職を経験している、何よりの証人です。

確かに20代のような「若さ」はありませんが、今のあなたには、それを補って余りある「経験」と「信頼感」があります。
とくに、百貨店で多様なお客様と接し、さまざまなトラブルを乗り越えてきた経験(問題解決能力)は、若い世代にはない大きな強みです。

「もう若くないから」と考えるのではなく、「経験があるからこそ、貢献できる」と考えてください。

Q. 転職エージェントは利用したほうがいいですか?

A. これが一番よく聞かれる質問かもしれませんね。

私の場合は、知人の紹介という「縁」で最初の転職が決まったため、利用しませんでした。
しかし、私の30代の娘(元百貨店テナント販売員)は、転職エージェントをうまく活用し、自分に合った企業への転職を成功させています。

結論として「正解はない」というのが私の答えです。

・私のように、人の縁を頼る道
・娘のように、専門家と伴走する道

どちらも素晴らしい選択です。
大切なのは、あなた自身が「納得できる未来」にたどり着けるかどうか。
もし、情報収集や自分の市場価値を知るために「専門家の視点」が欲しいと感じるなら、一度 転職エージェントに相談してみるのは非常に賢明な一手です。

まとめ:百貨店から転職し正社員から契約社員へ。僕が手に入れたもの

僕が百貨店を辞め、さまざまな道を歩んで手に入れた「大切なこと」を、最後に15のリストにしました。
これは、僕が多くの失敗と少しの成功から学んだ、偽らざる本心です。
この中のひとつでも、あなたの心を照らす光になれば、これほど嬉しいことはありません。

  1. 会社の将来性や給与ダウンは、自分の価値を見つめ直すサイン
  2. 否定的な言葉も、時には決意の引き金となる
  3. 百貨店の経験は、どの業界でも通用する「最強の武器」
  4. 敬語や計数管理は、ビジネスの揺るぎない基礎体力
  5. 冠婚葬祭の知識や包装技術は、一生モノの教養
  6. 転職活動の第一歩は、案外身近な「人の縁」にある
  7. 一見無関係な経歴こそ、自分だけの「一点モノの価値」になる
  8. 「自分の人生への誠実さ」が、退職を伝える恐怖を乗り越えさせる
  9. 「百貨店の暗黙のルール」を知る経験は、転職先で即戦力となる
  10. 百貨店で培った「度胸」は、新しい挑戦の原動力に
  11. 年収が下がっても「心の平穏」という、お金で買えない価値を得られる
  12. 転職はゴールではなく、キャリアはずっと続いていく
  13. どんな経験も無駄にはならない、いつか必ず花開く日が来る
  14. 会社の評価は変わるが、自分の経験から得た「本当の価値」は変わらない
  15. 会社の看板より、自分だけの「強み」を持つことが大切

あなたの百貨店での経験は、あなたが思っている以上に、価値があります。
この記事は、長いトンネルを抜けた僕からの、ささやかなエールにすぎません。
本当の答えは、この記事の中ではなく、あなたの心の中にだけあります。

まずは、その心の声に、正直に耳を傾けてみることから始めてみませんか?
あなたの人生の主役は、会社ではなく、あなた自身なのですから。

【困ったときの公的な相談窓口】
契約内容や働き方について、もし会社との間でトラブルが発生したり、専門的なアドバイスが必要になったりした場合は、一人で抱え込まずに以下の公的な相談窓口を活用しましょう。

ハローワーク:求職活動だけでなく、労働に関する相談も可能です。
総合労働相談コーナー(全国の労働局・労働基準監督署内):解雇、雇い止め、賃金引き下げなど、あらゆる労働問題について専門の相談員が対応してくれます。

【免責事項】
本記事は、筆者の体験と公表されている情報に基づき執筆されたものであり、読者の皆様への情報提供を目的としています。
特定のキャリア選択を推奨・保証するものではなく、また、法的な助言を行うものではありません。
最終的な意思決定はご自身の判断と責任において行い、必要に応じてキャリアコンサルタントや弁護士などの専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

2020年、コロナ禍でリストラされた経験あり。自らの苦しい体験や克服した方法を発信し、リストラに苦しむ方々のお役に立つ!これが私の使命です。

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